2023/01/09 12:20
ご報告が遅くなってしまいましたが、ビビンバ弁当を50食提供しました。
この日もボランティアさんがあまりいなかったので、キッチンアドバイザーの中野さんが17:30の配付に間に合わせるために、時短の工夫をしてくださいました。
たとえば、野菜をあらかじめ混ぜてお弁当に盛り付けること。ビビンバは、一般的な盛り付けではほうれん草ナムルはほうれん草ナムルだけで、ニンジンナムルはニンジンナムルだけで盛り付けますが、品目数が増えるぶん、手間がかかります。それを全部混ぜておけば、一回で済む。ゆで卵は、あらかじめプチっと穴をあけておくと殻をむきやすくなる。ゆで卵を半分にカットするのに、包丁だと黄身がつくので洗いながら切ることになるけど、専用キットを買ってその手間を防ぐなど。
こうした工夫のおかげで、17:30の配付時間にしっかり間に合わせることができました。
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ケアは誰が担うのか?
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それにしても、12月はボランティアさんが忙しくて、子ども食堂は人手不足です。核家族化したうえに共働きが増えて、家庭から子どもの世話をする人がいなくなりました。親たちはみんなフルタイムで働いていて、パートタイムで親業をしています。仕事が忙しいとクタクタに疲れて、時に親業もままならなくなり、しわ寄せがいくのが子どもたちです。
社会学者の上野千鶴子さんは『家父長制度と資本制』の中で、市場には外部があると言いました。経済活動のための資源やエネルギーを供給する「自然」と、労働力を供給する「家庭」です。経済活動で出た産業廃棄物を浄化するのも外部である「自然」、働けなくなった人たちを引き受けるのも外部である「家庭」です(図1参照)。
この市場の外部が、疲弊し再生産ができなくなってきているのが現代です。「家庭」で子どもや働けなくなった人のケアを担う人が、市場に駆り出されています。果たして、子どものケアは誰が担うのか。ケアする人がいない時間をゲーム機やYouTube、TikTokが埋めているのが現状です。
人間はやっぱりそれでは育たなくて、いろんな人と関わって笑いあったり、ケンカしたり、悩みを聞いてもらうことがどうしても必要です。まったく不十分だけど、その解決の処方箋の一つが子ども食堂かなぁと思うので、がんばっていきたいと思っています。
地域交流スペースでも、家庭を補完する関係性をつくっていこうと呼び掛ける「団地応援隊養成講座」を実施します。私も「子育て世代の理解」というテーマでお話させていただくので、よろしければ、ぜひ、聞きに来てください。
(文・森下和海)
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